地熱は「発電」だけではなく、私たちの暮らしの中で様々な用途に利用することができます。
地熱発電所では、還元井に戻す熱水から熱をもらうことで、環境に無害な温水を作ることができます。余った熱を利用することから「余剰熱利用」と呼ばれています。この温水を熱源として、小規模な発電、温室栽培施設・陸上養殖施設などの暖房、道路融雪など、周辺地域で様々な用途に利用することができます。
地熱利用には、温度変化に応じて段階的に2次利用、3次利用していく方法(カスケード利用)があり、未利用の熱エネルギーを有効活用することができます。このような余剰熱の有効活用は、コスト面でのメリットも大きく地域の産業を支えることから、地域活性化の要素として有望であり、地熱資源を中心にしたエコタウン構想や観光資源としての地熱利用など、地域での取り組みが活発になっています。